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上場スポーツメーカー、2018年度業績まとめ【外資編】(下)
収益性の高い外資系メーカー

update: 2018/07/04

主要国内外上場スポーツ上場9社、2018年業績 財務数値一覧(表1)

主要国内外上場スポーツ上場9社、2018年業績
財務数値一覧(表1)

世界規模で展開する主要上場スポーツメーカーの最新の決算業績まとめ。6月末に公表されたナイキ社の2018年5月期決算を加えた、計4社(ナイキ、アディダス、プーマ、アンダーアーマー。参考としてドメスティック企業で最大売上規模のアシックスを加えている)を対象にした。今回は国内主要スポーツメーカーも加えている。

国内では、デサントやゴールドウインが高効率

決算期が各社異なるため比較体表期間が一様ではない円ベースへの換算は、各社の期末時の為替レートを参考にした。前回は外資メーカーを主体に取り上げたが、今回は国内メーカーも加えて比較した。シューズおよびアパレルを主な収益の柱にしている上位3社(ナイキ、アディダス、プーマ)の収益性は比較的高い(表1を参照)。世界規模での業容拡大が進んでいることがリスクヘッジになっている面もある。

国内スポーツ上場6社、2018年3月期 財務数値一覧(表2)

国内スポーツ上場6社、2018年3月期
財務数値一覧(表2)

ナイキは売上高3兆9,308億円に対し、営業利益が4,800億円で、売り上げに占める比率が12.2%と2ケタである。アディダスは同2兆8,644億円に対し、営業利益が2,794億円、売上比率は9.8%だ。3番手のプーマは同5,582億円に対し、営業利益が329億円、売上比率は5.9%とやや下がる。4番手のアンダーアーマーは主力の北米が苦戦した影響が大きく、売上高5,573億円に対し、営業利益が30億円、売上比率は0.5%に止まった。

5番手のアシックスは売上高4,001億円に対し、営業利益が195億円、売上比率は4.9%だった。美津濃(ミズノ)は売上高が1,853億円、営業利益が80億円。同利益の売上比率は4.3%だった。デサントは売上高が1,411億円、営業利益は95億円。同利益の売上比率は6.7%で、プーマやアシックスよりも高い数値である。

ゴールドウインの売上高は704億円、営業利益は71億円。同利益の売上比率は10.1%とアディダスに次いで高い値だ。国内主体の同社だが、SPA的なアプローチによる高い収益構造を構築している点が、プラスに働いている。ヨネックスは売上高621億円、営業利益が29億円で、同利益の売上比率は4.7%。アシックスやミズノと同レベルの値だった。(終り)