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スポーツ上場企業6社、2018年3月期 第3四半期まとめ
各社で格差が表れる

update: 2018/02/13

上場スポーツメーカー6社、 2018年3月期 第3四半期

上場スポーツメーカー6社、
2018年3月期 第3四半期

スポーツ上場企業6社の2018年3月期の第3四半期(4-12月)が出揃った。対象の企業は、美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼット、グローブライドの6社だ(順不同)。各社で収益に格差が表れた。増収・増益を達成したのは、ゴールドウインとグローブライドの2社だった。ミズノは黒字回復した。

ゴールドウインが大幅な収益増

ミズノは、課題だった米州事業の収益性改善が順調に進んだ。ゴルフ事業では、カスタムクラブが世界的に好調な推移だった。仕入れコストの削減も進み、経費が圧縮され、売上高総利益率(粗利率)が40.9%(3.9ポイント増)と大幅に改善している。地域別では、日本が微減収・増益と健闘。欧州・米州の損失幅が縮小した。アジア・オセアニアは増収・増益を達成した。

デサントは、「日本」市場が増収・増益と健闘した。アスレチックブランドの「デサント」および「ルコックスポルティフ」が好調な推移だった。ゴルフウエアでは、「マンシングウェア」が苦戦したが、「ルコックゴルフ」「ランバン スポール」が健闘した。アジアでは、韓国の「デサント」は堅調だったが「ルコック」が苦戦した。中国では「アリーナ」が堅調な推移だった。

ゴールドウインは、主力のアウトドア事業が2ケタ増とけん引役になった。当初の通期業績見通しを上方修正している。粗利率が2.5ポイント改善したほか、販管費率も低下したことで、大幅な増益となった。気温の冷え込みも後押しして、アウトドアブランドを中心に好調な推移だった。アスレチックでは、「スピード」「ブラック&ホワイト」を除くブランドが健闘した。なお、自己資本比率の落ち込みは、総資産が増えたことによる影響。自己資本の額自体は増加している。

ヨネックスは、中国の販売子会社を通じた販売を進めたが、在庫調整の影響で減速した。日本のほか、北米や欧州は健闘したが、アジアが伸び悩んだ。主力のバドミントン事業は国内外とも堅調な推移だった。

ゼットは、自社品「ゼット」が堅調に推移したこともあり、減収ながら増益を達成した。通期見通しに変更はない。