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ゴールドウイン、2018年3月期 第2四半期
主力のアウトドアがけん引し、増収・増益を達成

update: 2017/11/08

ゴールドウイン、2018年3月期 第2四半期 財務諸表(表1)

ゴールドウイン、2018年3月期
第2四半期 財務諸表(表1)

ゴールドウインの2018年3月期(2017年度)の第2四半期(4-9月)決算は、主力のアウトドアビジネスがけん引し、増収・増益を達成した。第2四半期の売上高は7期連続で最高額を更新し、各段階の利益は2期連続で最高益を更新した。直営やウェブ、自主管理売り場が貢献したほか、かねて取り組んでいる発注流動の精度向上が収益性の改善に寄与した。

過去最高収益を更新

ゴールドウイン、2018年3月期 第2四半期 ブランド別売上高(表2)

ゴールドウイン、2018年3月期
第2四半期 ブランド別売上高(表2)

連結売上高は287億円(8.7%増)で、7期連続の最高額を更新した。営業利益は14億円(105.1%増)と大幅な改善。経常利益も15億円(76.8%増)と大きな伸び率だった。営業・経常・四半期の各利益は2期連続で最高益を更新した。売上高総利益率(粗利率)は48.7%(2.0ポイント増)と改善した。その半面、販管費率の上昇を抑えられたこともあり、収益性が向上した(表1を参照)。

ブランド別では、主力の「アウトドア関連ブランド」が184億円(16.5%増)と引き続き好調な推移だった。「ザ・ノース・フェイス」や「ヘリー・ハンセン」などのブランドを中心に、春夏商戦および秋商戦の好調な立ち上がりがプラスに働いた。「アスレチック関連ブランド」は76億円(2.8%減)とやや苦戦傾向だった。「スピード」の苦戦が影響したようだ(表2を参照)。

決算会見に臨む西田明男社長

決算会見に臨む西田明男社長

西田明男代表取締役社長は好調の要因について、「実需型のビジネスモデルが貢献していると思う。企画から販売までの一貫した管理体制が、天候不順の難しい市況下でもきちんと顧客のニーズを取り込んで、成果につながったのではないか」と分析する。前から取り組んでいる“適時・適品”の供給体制だが、経験を重ね、さらにその精度が高まっているようだ。

原動力の1つになっている“自主管理売り場”の売上比率は55%(前年同期比3ポイント増、9月末時点)。通期(2018年3月期)では57%(前年同期比3ポイント増)になる見通しだ。直営やウェブなどの後押しも大きいが、「卸ビジネスも自主管理売り場の貢献により、売り上げが伸びている」(西田社長)という。

アウトドア関連ブランドの好調を受けて、第2四半期および通期の業績予想を上方修正している。通期見通しは、連結売上高が663億円(8.9%増)、営業利益が50億円(27.9%増)、経常利益が56億円(22.3%増)。