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スポーツ主要上場企業、2017年12月期 第1四半期まとめ
アディダス、プーマが増収増益を達成

update: 2017/05/22

スポーツ上場5社、2017年12月期 第1四半期 財務諸表(表1)

スポーツ上場5社、2017年12月期
第1四半期 財務諸表(表1)

2017年12月期のスポーツ主要上場企業の第1四半期が出揃った。対象企業はアディダス、プーマ、アンダーアーマー、アシックス、ダンロップスポーツの5社(順不同)。アディダス、プーマが増収増益を達成した。アンダーアーマーは増収減益、アシックスは減収減益だった。

アンダーアーマー、アシックスは減益に

アディダスの第1四半期の連結売上高は、56億7,100万ユーロ(約6,691億7,800万円、1ユーロ=118円で換算)、18.9%増で2ケタの伸びだった。売上高総利益率(粗利率)は為替の影響で0.2ポイント減少したが、販管費率が1.2ポイント減少し、2ケタの増益となった。営業利益は、6億3,200万ユーロ(約745億7,600万円、同)、28.8%増。利益は軒並み、2ケタ増を達成した。日本地域は、売上高が3億100万ユーロ(約355億1,800万円、同)、27.3%増。セグメント利益は8,100万ユーロ(約95億5,800万円、同)、61.0%増だった。「アディダス」ブランドはトレーニング・ランニング・アウトドアのカテゴリーがけん引役に、「リーボック」ブランドでは、トレーニング・ランニングが「リーボック クラシック」で好調だった。

プーマの第1四半期の連結売上高は、10億500万ユーロ(約1,185億9,000万円、1ユーロ=118円で換算)、18.1%増と2ケタの伸びだった。粗利率は0.3ポイント改善し、47.1%に、営業利益(EBIT=利払前税引前利益)は7,000万ユーロ(約82億6,000万円、同)、70.1%増と高い伸び率だった。第1四半期で売上高が10億ユーロに達したのは初めてのこと。この好調な推移を受けて、通期の業績見通しを上方修正した。通期の売上高は2ケタ台前半の伸び(現地通貨ベース)で、営業利益は1億8,500-2億ユーロ(約218億3,000-236億円)。

アンダーアーマーの第1四半期の連結売上高は、11億1,700万米ドル(約1,239億8,700万円、1米ドル=111円で換算)、6.6%増。営業利益は700万米ドル(約7億7,700万円、同)、79.4%減と大幅に減少した。四半期損益は、税金の支払いにより損失計上に至った。主力のNorth America(北米)が8億7,100万米ドル(約966億8,100万円、同)、1.1%減と、ややブレーキがかかった半面、EMEA(Europe,the Middle East and Africa)が1億200万米ドル(約113億2,200万円、同)、55.2%増と好調に推移した。

アシックスは為替の影響32億円がマイナス要因となり、減収幅が拡大した。為替の影響を除くと、連結売上高は1.3%減になる。アジア地域は堅調だったが、欧米ビジネスが低調だった。

ダンロップスポーツの第1四半期は、微増収・増益。今期から国際会計基準に移行している。海外ビジネスが堅調で、経費削減が進んだこともあり、利益を確保した。特に北米やアジア地域が好調な推移だった。国内は主力のゴルフクラブが減少。ゴルフボールが新製品の販売好調を受けて健闘した。