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エービーシー・マート、2017年2月期 連結決算
店頭売りが安定、微増収・微増益に

update: 2017/04/13

エービーシー・マート、2017年2月期 財務諸表(表1)

エービーシー・マート、2017年2月期
財務諸表(表1)

シューズ専門店、エービーシー・マートの2017年2月期(2016年度)連結決算は、店頭売上が安定した推移で、微増収・微増益となった。国内の既存店ベースでは0.9%増、新たに69店を出店し、12店を閉鎖した。前年度に比べると、伸び率が鈍化している。

伸び率は鈍化、財務基盤は盤石

前年度に比べると伸び率が鈍化しているが依然、高い効率性を保っている。売上高総利益率(粗利率)は0.6ポイント増の53.9%。商品回転率が0.1ポイント低下した影響で、交差比率が低下した。利益率が軒並み2ケタを超えていて、営業・経常利益は共に17%台にある(表1を参照)。

エービーシー・マート、2017年2月期 品目別売上高(表2)

エービーシー・マート、2017年2月期
品目別売上高(表2)

期末のグループ全体の店舗数は1,141店(出108、退24)。内訳は、日本が906店、韓国が193店(出32、退11)、台湾が38店(出7、退1)、米国が4店である。今後も国内で年間約50店舗の出店を計画している。

品目別の売上高では、スニーカーなど主力の「スポーツ」シューズが3.8%増と堅調な推移だった。前年度の18.6%増と比べると伸び率が落ち着いてきた。「レディース」「キッズ」は堅調に推移したが、「レザーカジュアル」が14.4%減と2ケタのマイナスだった。「ビジネス」も5.6%減と苦戦した。「サンダル」は2ケタ増と好調だった(表2を参照)。

アジアを主体に展開している海外ビジネスは為替の影響もあり、売上高597億円(7.0%減)、営業利益39億円(8.4%減)と苦戦した。台湾は好調だったが、韓国が408億円(3.5%減)と苦戦した。

流動性指標は、非常に高水準で安定している。手元流動性比率は5.5か月分で、手元資金は内部留保と併せると約2,800億円に達する。D/Eレシオも無視していい低水準で、財務面は盤石の状態だ。

通期の業績は、連結売上高2,540億円(6.3%増)、営業利益425億円(1.5%増)、経常利益434億円(1.3%増)の増収増益を計画している。