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ダンロップスポーツ 2016年12月期
減収するも、主力クラブの堅調やコスト削減で増益に

update: 2017/02/23

ダンロップスポーツ、 2016年12月期 財務諸表(表1)

ダンロップスポーツ、
2016年12月期 財務諸表(表1)

ダンロップスポーツの2016年12月期本決算は、ゴルフビジネスなどの苦戦で減収するも、主力クラブ「ゼクシオ ナイン」が堅調だったことや、コスト削減の効果が表れ、増益を達成した。サービスおよびウェルネス部門は増収だった。

「ゼクシオ ナイン」は堅調に推移

当期(2016年12月期=2016年度)から、国際会計基準(IFRS)へ会計基準を変更した。親会社である住友ゴム工業が2016年度からIFRSへ変更したことによる措置。従来の日本会計基準と一部、利益や財務指標の表記が異なるため、参考数値として、前期(2015年12月期)の決算表を併載している(表1を参照)。

連結売上高は732億円(6%減)。営業利益は40億円(79%増)と増加した。営業利益の増加に貢献したのは、ゴルフクラブ「ゼクシオ ナイン」の売上規模拡大、原価改善、コスト削減など。効率性が高まった。前期の当期損失から黒字転換した。参考に、当期の業績数値を従来の日本基準で算出した場合も、売上高733億円、営業利益40億円、税引前利益29億円、当期純利益18億円と減収増益の結果になる。

ダンロップスポーツ、 2016年12月期 部門別売上高(表2)

ダンロップスポーツ、
2016年12月期 部門別売上高(表2)

部門別では、主力のゴルフクラブが「ゼクシオ」の2年目のシーズンに該当することもあり、国内は27億円減と苦戦した。海外では欧米・韓国などが好調で14億円増(為替の影響を除く)と健闘した。テニス用品も4%減とやや苦戦した。サービスが7%増と健闘したほか、新規事業として強化を進めているウェルネスが84億円(5%増)と堅調な推移だった(表2を参照)。

財務指標では、流動性指標において改善が見られた。流動比率、インタレスト・カバレッジ・レシオ、自己資本比率がそれぞれ増加した。D/Eレシオも減少している。通期では、連結売上高760億円(3.7%増)、営業利益28億円(30.2%減)の増収減益を計画している。