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⑥外資系ブランド
ナイキ、アディダスの2強時代が続く

update: 2017/01/23

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ナイキ、2017年5月期 第2四半期 財務諸表(表1)

ナイキ、2017年5月期
第2四半期 財務諸表(表1)

決算実績を基に比較・分析する連載シリーズ。今回は、外資系ブランド(ナイキ、アディダス、アンダーアーマー、プーマの4社)を取り上げる。国内スポーツメーカーは2011年3月期および2016年3月期実績の比較だったが、外資系ブランドでは今期(2016年12月期)の第2四半期を比較の材料に使用した。

3位争いはアンダーアーマーが頭一つ抜ける

adidas、2016年12月期 第2四半期 財務諸表(表2)

adidas、2016年12月期
第2四半期 財務諸表(表2)

世界トップはナイキで、連結売上高は約3兆円。2番手はアディダスで、約2兆円。3番手はアシックス、アンダーアーマー、プーマが団子状態だったが、今期はアンダーアーマーが頭一つ抜け出しつつある様相だ。基本的に各社とのみ増収基調が続いているが、ナイキとアンダーアーマーは利益率が低下している(別表参照)。

ナイキは5月期決算で、その他3社は12月期。決算期が異なるため、純然たる比較・対照は難しいが、参考に今期の各社の第2四半期実績を列挙した。なお、すでに公表されている12月期企業の第3四半期(1-9月)は、それぞれ増収増益だった。

ナイキの第2四半期(2017年6月-11月)は増収減益だった。ゴルフ事業の撤退損は吸収できたというが、製品コストの増加や為替の影響で減益に至った。それでも、売上高総利益率(粗利率)は44.9%と比較的高い数値だし、利益率は10%を超える高水準にある。商品回転率は3.9回転で変わらず。資本回転率は改善している。主力のスポーツシューズが6.0%増と堅調な推移。シューズの売上規模の約半分のアパレルは8.1%増とこちらも好調だった。