TOP > 財務分析レポート > ② 美津濃 手堅い財務と経営姿勢、伸び代...

② 美津濃
手堅い財務と経営姿勢、伸び代は海外市場

update: 2017/01/06

1ページ2ページ次のページへ >
ミズノ、2016年3月期 財務諸表(表1)

ミズノ、2016年3月期
財務諸表(表1)

主要な上場スポーツメーカーの業績推移をシリーズで取り上げる。2回目は美津濃(ミズノ)だ。堅実な経営姿勢で、安定した財務・収益を保っている。4,000億円規模の世界第3位グループから水をあけられているが、海外市場の開拓がカギになりそうだ。

米州、アジアが急成長

ミズノ、2011年3月期 財務諸表(表2)

ミズノ、2011年3月期
財務諸表(表2)

ミズノの連結売上高は、2010年度から2015年度の5年間で、1,500億円から1,960億円に拡大した。2011年3月期(2015年度)海外売上比率は36%、2011年3月期の29.5%から増加している。

財務指標を比較すると、ここ5年間で売上高総利益率(粗利率)が3ポイントほど低下している。その影響を受け、利益率も低下傾向だ(表1、表2参照)。商品回転率など効率性指標に大きな変化はない。流動性指標はやや変化がある。D/Eレシオが若干、増加した。売上高純金利負担率は改善している。

地域別では、米州およびアジア・オセアニアが順調に成長した。米州の売上高は202億円(2010年度)から316億円(2015年度)に拡大した(2015年度の損益は13億円の営業損失を計上)。アジア・オセアニアは83億円から222億円に急成長した。セグメント利益も7億円と収益に貢献している。