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スポーツ上場6社 2017年3月期 第2四半期まとめ(上)
為替のマイナス影響が表れるも、国内は概して堅調な推移に

update: 2016/11/14

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スポーツ上場6社、 2017年3月期 第2四半期 財務諸表

スポーツ上場6社、 2017年3月期
第2四半期 財務諸表

スポーツ上場6社の2017年3月期第2四半期が出揃った。円高による為替のマイナス影響が表れ、減収減益傾向が見られたが、国内は概して堅調な推移だった。現地通貨ベースでは、増収増益を確保しているケースが多かったが、米州は共通して苦戦傾向にあった。

ミズノ、ポンド安が足を引っ張る

対象のスポーツ企業は美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ゼット、グローブライド、ヨネックスの6社(順不同)。アシックスは12月期のため、第2四半期の結果を参考に列挙した(別表参照)。海外売上比率が高い企業ほど、為替変動の影響を受けた。国内市場を主体にした企業はおしなべて堅調な推移だった。

ミズノの第2四半期は減収、経常段階で損失を計上した。経常損失の計上は上期決算では初めて。営業利益は確保している。ブレグジット(英国のEU離脱)に伴うポンド安の煽りを受け、8億3,700万円の営業外損失を計上したため、4億2,000万円の経常損失を計上するに至った。連結売上高に及ぼす為替の影響は36億円のマイナスだった。

欧州全体では売上高80億円(6%減)と減収だが、現地通貨ベースでは11%増と2ケタ増を達成し、営業利益も5,000万円を確保した。ランニングが引き続き堅調だったほか、バレーボールやハンドボールなどのインドアシューズが好調な滑り出しだった。今後は、今春からスタートしたテニス用品の拡販にも力を入れる。

米州は売上高130億円(20%減)、現地通貨ベースでも14%減と苦戦し、10億円の営業損失を計上した。大手小売店チェーンの経営破綻の影響もあり、米国のスポーツ市場自体に停滞感がある。ランニングシューズを中心に市場在庫が過剰になっているようだ。ブラジル市場は、レアル安による影響で苦戦した。

日本国内は売上高620億円(2%増)と堅調な推移だった。ゴルフビジネスは苦戦したが、スポーツ施設事業が好調だった。今期は147契約、774施設まで業容が拡大している。直営店展開も順調に伸びており、計37店まで増加した。国内の品目別伸び率は、フットウエア(シューズ)が3.2%増、アパレルが1.6%増、用品がゴルフの苦戦で4.3%減だった。施設運営などのサービス事業が7.5%増と健闘した。