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ゴルフウエア、2017年春夏シーズンまとめ(上)
各ブランドで格差が表れる

update: 2017/10/23

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健闘した「ルコックゴルフ」

健闘した「ルコックゴルフ」

主要なゴルフウエアブランドの2018年春夏展示会がほぼ終了した。アスリートゴルファー系が低調で、タウンユースを意識したデザイン性の高いブランドが支持を集めているという大きなトレンドは変わっていない。慢性的な過剰供給が続く中、顧客と売り上げの確保が難しくなっている。

“2015年問題”が徐々に影響

ゴルファーの主要プレーヤー層である団塊世代が定年時期を迎え、ゴルフへの支出が減る現象、いわゆる“ゴルフの2015年問題”の影響が徐々に表れてきているようだ。ゴルフ用具市場は引き続き、過剰供給の状況が続いている。ゴルフウエア市場も同様に、プレー人口減に加え、過剰供給気味の傾向がマイナス要因になっている。

今秋から韓国市場での展開を始めた 「23区GOLF」

今秋から韓国市場での展開を始めた
「23区GOLF」

「マンシングウェア」(デサント)は17年春夏で10%近い減収だった。主力店舗でインバウンド客の大幅減が影響したようだ。国内市場向け・海外市場向けと商品企画を分けて、買上精度を高めようとしている途上である。ゴルフウエアブランドでは最古参とも言える同ブランド。顧客層の若返りが常に課題となってきた。2015年問題の影響が大きい同ブランド。新規顧客の開拓が今後も重要課題になりそうだ。

ここ数シーズン、苦戦傾向が続いているアスリートゴルフだが、「ルコックゴルフ」(デサント)は17年春夏で3%増と堅調な推移だった。メンズが健闘したが、レディスが苦戦した。同じアスリート系では、新ブランドの「デサントゴルフ」(同)が、店舗数が増えている途中ということもあり35%増と好調だった。

タウンユースにも活用できるデザイン性が支持を集めている「パーリー・ゲイツ」(TSIホールディングス)。今期(2018年2月期)の17年春夏シーズンの実績は、57億6,000万円(16.0%増)と2ケタの増収だった。売上高総利益率(粗利率)は50.0%(1.3ポイント減)と減少した。