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主要合繊メーカー、2018年秋冬シーズンまとめ(中)
独自素材を模索する動きも

update: 2017/07/11

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帝人フロンティアは新しい肉厚の “スウェット”素材「デルタ®フリーモ™」を 新たに提案

帝人フロンティアは新しい肉厚の
“スウェット”素材「デルタ®フリーモ™」を
新たに提案

主要合繊メーカーの2018年秋冬展示会。防寒・防風といった基本的な機能を押さえつつ、衣服内環境の改善を意識した新しい素材の提案も見られる。定番の素材に加え、差別化を狙った様々な機能素材も増えている。

市場ニーズをとらえ、差別化スウェットを提案

前回は、王道の“吸湿性”や“衣服内の快適性”に着眼した素材──東レの“通気性”に重点を置いた新素材「エントラント®」や、吸湿性に優れる東洋紡STCの「ウェアコン™」──を紹介した。今回は切り口の異なる、“差別化”を意識した素材を追求した素材を紹介する。テーマは“独自性”である

帝人フロンティアは、海外市場を見据えた商品開発を強化している。汎用性の高い「デルタ®」を主軸に、幅広い機能素材の訴求・発信を続けている。18年秋冬展では、こうした海外市場を意識した素材として、新しい肉厚の“スウェット”素材「デルタ®フリーモ™」を新たに提案した。

「デルタ®フリーモ™」は、吸水速乾性・形態安定という機能性があると同時に、日常使いにも採用できるメリットが大きい。昨今のスポーツライフスタイルのトレンドを意識した“肉厚”の素材だが、数年来、定番素材である“ジャージー”の苦戦で伸び悩んでいるスポーツ市場へ向けても、大きな可能性がある。

同社の担当者曰く、「こうしたカジュアル感を伴ったスポーツシーン向けの機能素材の需要は高まっている」とのこと。グローバルなスポーツメーカーへの開拓を強化している同社にとっては、有効的な商材になり得るだろう。