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東洋紡STC、2018年秋冬シーズン
吸湿機能に長けた新素材「ウェアコン™」を提案

update: 2017/06/01

吸湿機能に長けた新素材「ウェアコン™」

吸湿機能に長けた新素材「ウェアコン™」

東洋紡STCは2018年秋冬シーズン向けの第69回機能素材展示会「SURE SPORTS®展」において、吸湿機能に長けた新素材「ウェアコン™」を提案した。テーマを「Well Being Collection“W.B.C.”」に設定し、日常生活シーンにおけるスポーツ提案も視野に入れている。

ライフスタイルシーン──日常を意識

シーズンテーマの「Well Being Collection“W.B.C.”」は、スポーツシーンにおいて競技に限定せず、日常生活にも活用できるスポーツウエアの需要が高まっていること──ヨガやフィットネスのように“心と身体”への関心が増しているエンドユーザーのニーズを意識している。

今回の展示会で、新素材として力を入れている「ウェアコン™」は、こうした日常向けのニーズ──いわゆるライフスタイル市場を意識した。ポリエステルを主体に、アクリレート系繊維──指定外繊維を採用した生地で、急速に衣服内の“湿度”が高まった時点で“吸湿効果”を速やかに発揮する新しい機能を付加している点が特長だ。

既存のアクリレート系素材をアレンジしたものだが、その特徴は、“吸湿”機能に特化した点にある。同時に、同素材が本来持っている“抗菌性”も兼ね備えており、スポーツシーンのみならず、ライフスタイル系のアイテムにも採用できる可能性がある。

そのほか、同社が得意にする高強力ナイロンの薄手織物生地「シルファイン®」では、風合いが異なる新しい生地を提案している。また、先シーズンに提案した新しい合繊と天然繊維の“複合糸”「S3」のゴルフウエアなどへの採用が決まっているという。芯が合繊、鞘が天然繊維、中間層がその混合という“芯鞘”の3層構造の複合糸で、同社が得意とする素材である。風合いが天然繊維に近く、同時に合繊の吸汗速乾機能を発揮するハイブリット糸である。昨今のトレンドである、「天然繊維の風合いで、合繊由来の機能性を併せ持つ」素材を追求した。

ポリエステル100%でストレッチ性を兼ね備える「テクニスタ®48」の採用事例も増えてきた。比較的、“ゆるめの”ストレッチ性があるため、昨今のトレンドであるスポーツシーンのコンプレッションアンダーウエアに採用されるケースが増えている。また、その“ゆるめの”ストレッチ性や“対塩素”性を活かし、水着に採用される事例も増えているという。