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ゴールドウイン アウトドア展 2017年春夏シーズン
レインウエアを強化アイテムに据える

update: 2016/08/19

「ザ・ノース・フェイス」。 強化するレインウエア

「ザ・ノース・フェイス」。
強化するレインウエア

ゴールドウインの2017年春夏シーズンのアウトドア展。主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」では、レインウエアを強化アイテムに据える。ブランド創立140周年を迎える「ヘリーハンセン」では、コアのヨットウエアから汎用性のある日常ウエアまで幅広いアイテムを展開する。

「ザ・ノース・フェイス」、今春は2ケタ増で推移

「ザ・ノース・フェイス」。 アスレチックを切り口にした 「マウンテンアスレチックス」が伸びている

「ザ・ノース・フェイス」。
アスレチックを切り口にした
「マウンテンアスレチックス」が伸びている

主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」(TNF)の2016年春夏シーズンは、2ケタ増の推移。「ファーストパッキング」(軽装――アウトドアとアスレチックの融合)をテーマに展開したが、エンドユーザーに受け入れられたようだ。登山の需要が昨年よりも立ち上がりが早く、ファミリー層が多いキャンプ需要も盛り上がっている。アウトドアブームが終息したと見る向きも少ないというが、富士山登山や屋久島、尾瀬などのニーズは堅調のようだ。

「TNF」の今春の売れ筋は、レインジャケット類。タウンや自転車など汎用性が認められた。ライトウエートのレインやブレーカー類がよく動いた。帽子やTシャツも好調で、ストラップ系のサンダルも人気があった。シリアスな登山用商材と日常使いの汎用性商材の両方が好調だった。新たに展開し始めたアスレチックを切り口にした「マウンテンアスレチックス」が伸びている。スウェットシャツ的なアイテムが売れ筋で、背景にはランニングやジョギング需要があるようだ。

直営店の売り上げも、都市部の大型店を中心に伸びている(既存店ベースで前年同期比10%増)。卸ビジネス=自主管理売り場も伸びているという。MD精度が高まったことが好調の要因らしい。キッズアイテムも伸びているそうで、メンズとともにけん引役になった。

汎用性アイテムが好調な「ヘリーハンセン」

汎用性アイテムが好調な「ヘリーハンセン」

強化アイテムのレインウエアは、「ゴアテックス」の新しい2層構造の素材を採用。従来は生地の間に挟んでいた“メンブレン”を表地として表出させ、撥水性と透湿性を向上させた新素材だ。光沢感のある個性的なデザインが特徴だ。マットな表面感が全盛のアウターにおいて、新しいスタイリングを提案する狙いもある。

一方、「ヘリーハンセン」は計画通りの推移だった。3-4月は汎用性のあるライフスタイル商材が好調だった。女性客が25%と高い比率である。

2017年7月にブランド創立140周年を迎える「ヘリーハンセン」。コアのセーリングをアピールし、ブランドのプレゼンスを高める。セーリングの日本代表チームにウエアを提供しているほか、今秋開催の世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」にアジア人として初出場する契約アスリートの海洋冒険家・白石康次郎もサポートする。