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サッカービジネス 国内メーカーの動向を見る(上)
過剰供給の中、各社は独自色を模索

update: 2015/09/09

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ミズノは「イグニタス」が けん引役になっている

ミズノは「イグニタス」が
けん引役になっている

商品の供給過剰状態が続く国内スポーツ市場。サッカーマーケットも例外ではない。展示会スケジュールでは、ちょうど2016年春夏シーズン展を終えた段階で、15年秋冬の動向を注視しつつ、各社は来シーズンへ向けた施策を練っている段階だ。展示会の取材を基に、国内スポーツメーカーのサッカーブランドの近況や方針をまとめた。

各国代表チームウエアは寡占化

昨年の2014年シーズンは4年に一度、開催されるサッカーワールドカップイヤーだった。活躍する代表チームや選手により、売れ筋は大きく左右されるが、各メーカーにとっては関連商品の露出度が高まるまたとない機会である。業界では、ワールドカップが終了した秋冬シーズン以降、ジュニアを中心にサッカーに対する関心が高まる時期だと言われており、実際その恩恵を被ったメーカーもあった。

サッカーの各国代表チームとのユニフォーム契約は、連結売上高が306億米ドル(約3兆7,000億円)のナイキや、同じく79億9,000万ユーロ(約1兆800億円)のアディダスなどが中心となり、天井知らずの契約金による獲得合戦が繰り広げられている。代表ユニフォームのレプリカ関連商材で売り上げを稼ぐというビジネスモデルは、売上規模が大きく、投下できる資金が潤沢なメーカーに限定されるようになった。