住友ゴム工業、テニスビジネス
世界統一モデルの「CX」が健闘
update: 2019/01/24
住友ゴム工業が手掛けるテニスビジネスの2018年度業績は、市況と同等の数%減で着地した模様だ。その半面、昨秋にリリースした世界共通モデルの硬式ラケット「CX」シリーズが好調で、売上増に貢献したようだ。
「ダンロップ×スリクソン」ブランドが認知度高める
同社はグループ企業のダンロップスポーツマーケティングを通じ、テニス関連商材を販売している。昨年、オリジナルブランドとなった「DUNLOP」(ダンロップ)を有効活用するべく、プライベートブランドだった「SRIXON」(スリクソン)との“ダブルネーム”で、硬式テニスを主戦場に、新しい戦略に基づくブランドビジネスをスタートさせた。
その第一弾が昨秋、発表したテニスラケット「CX」シリーズだった。前述の通り、「DUNLOP」と「SRIXON」ブランドの“ダブルネーム”である点が特徴。既存の「ダンロップ」及び「スリクソン」ファンを集約し、取り込む狙いがあった。
「CX」は昨秋の発表後、小売店からは概ね前向きな評価を得ているという。昨年12月ごろの出荷高も好調な推移で、累計で当初計画の2-3倍の数量が投入できたという。既に浸透していた「スリクソン」ブランドの認知度をテコに、新生「ダンロップ」ブランドのラケットが、効率的にユーザーへアピールできたようだ。
「CX」は健闘したが、国内のテニス市場自体が低迷している影響で、2018年度は数%減で着地する見通しだ。しかし、「全豪オープン」の公式テニスボールの販売の後押しもあり、プラス要因は整いつつある。ソフトテニスでも新しい公認球を今年4月から、「ダンロップ」ブランドで市場投入する計画だ。