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エスエスケイ、アウトドアブランド「ショッフェル」
今秋めどにリブランディング、“リラックス”を日常に

update: 2017/09/04

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ライフスタイルシーンを 意識した提案

ライフスタイルシーンを
意識した提案

エスエスケイ(大阪市)がライセンス展開するアウトドアブランド「ショッフェル」が、今秋(9月)をめどにリブランディングし、新しい世界観で顧客の開拓に乗り出す。日常シーンでも活用できるアウトドアブランドとして、いわゆる“ライフスタイル”を意識した提案に力を入れる。

間口を広げる戦略

「ショッフェル」ブランドは1804年、ドイツ・シュヴァブミュンヘン市で創業した210年の歴史があるスポーツブランド。本国の市場シェアはスキーウエアが1位、アウトドアは2位という、アウトドアシーンを主力にしたスポーツブランド。日本ではおよそ10数年前に、トーメンとガムガムがライセンス展開していた。

当初は本格的なアウトドアブランドを想定していたが、国内市場の拡販を念頭に置いて、より顧客を取り込みやすい“ライフスタイル”提案へ舵を切った。ただし、単純なライフスタイル提案ではなく、世界観を確立させた──アパレル的なブランドビジネスを基礎にした新しい展開を考えている。

同社アウトドア販売部の河野通昭 部長は、同ブランドの新しいコンセプトのポイントについて、「①リラックスを日常に採り入れる、②自然を大切にする、③良い物を提供すること」だと説明する。従来型の、高機能素材を使った機能性に優れた商材を提供することが“目的化”しがちな提案スタイルからの脱却を狙ったブランド構築だ。「どういったシーンで、その製品を使い、誰と時間を過ごすか、その結果どういった気持ちになるか──コト提案からブランドのコンセプトを積み重ねていった」(河野部長)。

もちろん、コアになる商材は、標高3,000mでも耐えられる高機能ウエアだが、着用シーンのすそ野を広げるという観点で、日常=ライフスタイルでの活用を採り入れた点が特徴だ。「(ライフスタイルシーンにおいて)200年のブランドの歴史をいかに活かすか」(河野部長)がひとつのポイントになりそうだ。