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和信とキクイ印刷工芸社
部活の練習記録を綴った「思い出アルバム」を発売

update: 2017/07/27

練習ノートを綴った 「思い出アルバム」

練習ノートを綴った
「思い出アルバム」

スポーツ衣料や用品を販売する和信(広島県呉市)とキクイ印刷工芸社(大阪府羽曳野市)が協業し、部活の練習記録を綴って、記念の「思い出アルバム」として保存できるサービスを始めた。すでに一部のスポーツ小売店での販売が決まっており、小売店側も外商顧客を囲い込む施策として注目しているという。

野球・サッカーからスタート

この「思い出アルバム」は、日々の練習ノートがベースになる。1日の部活動・練習の記録を1頁ごとに書き込む練習ノート(上代価格500円)を販売する。チーム所属中に書き溜めたその練習ノートを活用し、部活動を引退する際の“卒団”記念として思い出アルバムに製本するというサービスだ。

当面は、野球とサッカー競技でスタート。バスケットボールやバレーボール版も準備中だ。生徒は自身の練習ノート “1年分”をアルバムにまとめることで、自身の部活動・練習の歴史・軌跡を振り返ることができる。在校生や保護者にとっては、卒業生への貴重な贈り物になる。

スポーツ小売店にとっては、外商ビジネスにおいて、顧客をつなぎとめるための新しいツールになりうる。小売店は練習ノートの販売を通じて、「思い出アルバム」の告知を実施。卒団の際に自分だけの記念品になるという“モチベーション”アップにつながり、地道な練習ノートの書き込みを継続できる良い目標となる。

「思い出アルバム」のベースになる 練習ノート(野球版)

「思い出アルバム」のベースになる
練習ノート(野球版)

練習ノートを続けて書き込むことは、効果的なトレーニングを行う上での貴重な情報源になる。しかし、部活動指導者の間では、その記入を徹底することが難しく、共通した課題にもなっていた。この「思い出アルバム」により、そうした課題を克服することが容易になる可能性もある。

「思い出アルバム」の制作費用は1冊当たり5,500円。実際に書き込んだ練習ノートをそのままアルバムに製本するため、自筆の本に仕上がることになる。少子化が進む中、顧客の囲い込み策に頭を悩ますスポーツ専門店が多い昨今。地域の一番店など、数店舗が関心を寄せており、すでに販売が決定した小売店もあるという。顧客サービスの新しいスタンダードになるだろうか。