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ゴールドウイン、「ウールリッチ」の株式を取得、持分法適用会社化

update: 2017/07/14

ゴールドウインは7月10日、米国のウール素材ブランド「WOOLRICH(ウールリッチ)」を展開する「WOOLRICH INTERNATIONAL LIMITED(ウールリッチ インターナショナル リミテッド)」(英国・ロンドン)の株式を取得し、持分法適用会社化する旨を発表した。

Spiber社に続く大型案件

ゴールドウインは中期経営計画において、海外市場の開拓を強化点に掲げている。今回の株式取得は、こうした海外市場開拓の体制強化の一環である。取得株式数は、約16万株で、取得価格は3,600万米ドル(約41億円)。

ゴールドウインは「ザ・ノース・フェイス」などアウトドアブランドを強みにするほか、「エレッセ」や「スピード」などのアスレチックブランドの強化も進めている。今回の株式取得により、同ブランドの国内販売の加速に加え、海外市場における新しい販売体制の構築も可能性がある。

「WOOLRICH」ブランドはファッションシーンのほか、ゴルフウエアなど、トラッドテイストに馴染むスポーツカテゴリーを中心に企画の幅を広げてきた。アウトドアを中心にライフスタイル=汎用性商材の展開に力を入れているゴールドウインだが、幅広いシーンに適応できる「WOOLRICH」ブランドの強化により、国内外における展開の幅をさらに拡充・強化できるようになる。

ゴールドウインは昨今、新しい分野への投資を積極化している。2015年9月には、人工クモ糸「QMONOS™」(クモノス)を開発したSpiber(スパイバー)社(山形県鶴岡市)へ出資を実施。人工クモ糸を使ったアウトドア向けのアウター品の開発を進めている。今回もこうした新しいビジネスの拡大を狙った投資で、既存ビジネスの活性化および新規開拓が主な目的だと考えられる。