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デサントアパレル、吉野工場が稼働開始

update: 2017/04/14

移設・新築した デサントアパレルの吉野工場

移設・新築した
デサントアパレルの吉野工場

デサントの子会社、デサントアパレル(大阪市)の吉野工場(奈良県吉野郡)が移転・建て替え工事を終え、4月13日に竣工式を行った。中期経営計画「Compass 2018」に掲げる重要戦略の1つ、“モノを創る力”の向上を目的にした取り組みだ。

生産・設計開発の能力が拡大、

吉野工場は、水着・ランニングなどの“ニット”素材を中心に、幅広い製品を生産する。“柔軟な納期・生産ロットへの対応”が特徴の1つだ。敷地面積は3,976㎡、建屋面積が2,045㎡の2階建てで、旧工場の1.4倍の広さに拡大した。ミシン台数・縫製担当の人員をそれぞれ10%増強する。

吉野工場内観。 ミシンの配置を換えやすい柱のない構造

吉野工場内観。
ミシンの配置を換えやすい柱のない構造

新工場では、小ロット・短納期商品の生産能力を拡充している。また、アトリエ機能──型紙から縫製までのサンプル製作を行う機能を強化する。こうした生産体制の強化により、“水着”を指標として、1カ月当たり10%の生産量の拡大を見込む。

アトリエ機能は、型紙を作成するパターンナーが常駐し、サンプル品の一貫生産を行う。工場内にアトリエ機能を設けることで、より精度の高い製品の開発や改良のスピードアップを図ることができる。この機能を活用して、ニット素材を使用するトップアスリート向けの競技ウエア──ボブスレーやリュージュ、ランニングなどのアパレルを開発・生産していく。

同工場の人員数は49人。デサントアパレルの中では、中規模の工場に位置する。最も大きな工場は西都工場(宮崎県西都市)で、115人。それに次ぐのが、水沢工場(岩手県奥州市)の108人だ。