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東レ 機能素材ビジネス
業容の規模拡大、商品の高度化が重要課題

update: 2016/10/04

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「業容の規模拡大、商品の高度化を目指す」と語る 浅田康治事業部長

「業容の規模拡大、商品の高度化を目指す」と語る
浅田康治事業部長

東レはスポーツを主体とする機能素材ビジネスにおいて、①業容の規模拡大、および②商品の高度化、に力を入れる。国外販売も含めて、ビジネス規模の回復・拡大を目指す。今年4月からスポーツ・衣料資材事業部の新部長に就任した浅田康治氏の話を基に、今後の東レの機能素材ビジネスの方向性をまとめた。

後加工で素材の良さを引き出す

東レでは、スポーツ・衣料資材事業部が機能性素材の販売を手掛けている。今期は前年並みをキープしているが、円高が輸出に悪影響を及ぼしていることもあり、利益確保が難しくなっているようだ。「デフレのトレンドが強くなっているし、コストを下げたいという思いはある」(浅田康治 スポーツ・衣料資材事業部長)。

基本方針として掲げているのが、ビジネス規模の拡大。国内市場は成熟化が進み、伸び代も小さくなっている。製品事業を手掛けるグループ会社の東レ インターナショナルなどと連携し、海外で生産し販売する手法も強化ポイントの1つだ。「前に比べると規模が小さくなっているので、それを元に戻したい」(浅田事業部長)と意欲的だ。

売り上げのおよそ3分の1を輸出ビジネスが占めている。外資系の素材メーカーは価格と物量で勝負しているそうだが、日本発の素材メーカーとしての差別化も模索する。「日本メーカーの特長は、後加工でファイバー素材の良さを引き出せること。(顧客ニーズに合わせて)いかに素材を料理するかがポイント」(浅田事業部長)だ。その難易度は上がっているという。