ビッグジョンの歴史を感じさせる「M3」が好調、
今秋冬はブラッパーズの新アイテム「アンダースキニー」がいち押し
東京のセレクトショップを中心に約200店舗が今秋冬シーズンから取り扱う「K・WAY(カゥ・ウェイ)」
ビッグジョンは創立70周年をひとつの節目に、さまざまな取り組みをスタートさせている。ひとつは、今秋冬シーズンから輸入販売しているフランスのアパレルブランド「K・WAY(カゥ・ウェイ)」。メンズ中心のユニセックスとウイメンズを扱い、東京のセレクトショップを中心に約200店舗との取引がすでに決まっている。同ブランドの主力である、軽量で完全防水、機能的でコンパクトなナイロンのレインウェアは、最近のアウトドアや野外フェスなどトレンドアイテムとしても打ち出しやすい。カラフルな色遣いやこだわりの強いディテールなどアパレル発想のデザイン性やファッション性はとくにレディスの市場で注目度が高いという。価格帯は一重のコート8295~1万2390円、中綿入りコート1万6590円と手ごろ感もある。今後は日本を含むアジアでの販売戦略を展開していくという同ブランドの動向に注目したい。
同社が本格的なジーンズづくりに取り組み始めたのは1965年。OEMで請け負っていた「キャントン」ブランドをきっかけに自社ブランドの製作をスタートし、1968年に第1号が完成。今年で創立70年を迎える同社の歴史は、国産ジーンズのひとつの歴史ともいえるもの。
「アーカイブシリーズとしてさまざまな時代のデザインやシルエットを復刻させたジーンズをアニバーサリーモデルとして打ち出してきました。こうしたジャパンビンテージとも呼ばれるジーンズは、セレクトショップでの反応も上々。社内にアーカイブルームを開設して以来、お客さまからの問合せが増えつつあり、関心の高さを実感しています。また、メンズ、レディスを問わず、著名ブランドとのダブルネーム企画が年間100型以上にも上る現状から、もっといろいろな取り組みができるのではないかと思いますし、ウェブの世界をはじめ、アプローチの多様性も見えてきました。その意味では、リスタートの時期といえるかもしれません」
こう話すのは、企画部・販売促進課の正岡祐介課長。
今秋冬シーズンの「ビッグジョン」では、1968~1980年に流行ったフィット感のあるシルエットが特徴的なスリムフィットをベースに、リアリティのあるデザイン性を注入した新カテゴリー「M3」を限定的にスタートさせている。また、2007年に復活させたブランド「ワールドワーカーズ」では、当初のヘビーデューティやアウトドアをベースに、サイドシームレスややわらかめの素材使いなど今のスタイルを感じさせるデザインに落とし込み、ベーシック、クラシック、ミリタリーの3つの要素から提案している。
好調を維持している「デッキーズ」の今秋冬シーズンは、“ノスタルジックフォーク”がテーマ。これまでのローライズ874よりもさらに細めのライン「ニュースタンダード」を新たに加え、シューカット、スリムフィット、ジョッパーズの3つのシルエットからバリエーションを表現していく。ディッキーズガールではレギンスやトレンカに合わせる太めのコーデュロイのホットパンツやショートオーバーオールなどスタイル提案としても打ち出していく。
レディスの「ブラッパーズ」は、今秋冬シーズンの超主力アイテムとして「アンダースキニー」をデビューさせる。アンダーウェアやアンダーシャツといった、スタイリングの中で何かの下にはく(隠れる)ジーンズという意味を込め、基本的にジーンズであることにこだわり、アウターとしても機能する素材感、フィット感、デニムの加工感を特徴に差異化をはかっていく。とくに、ストレッチ性が劣化しにくいといわれる旭化成「ロイカ」をヨコ糸に使用したスーパーストレッチデニムはブルーデニムからカラーデニム、カモフラージュ柄やチェック柄などバリエーションも豊富に揃う(8000円)。ジーンズメーカーだからこそできる新たなジーンズ、その市場性と可能性が期待される。
(有限会社ビジョンクエスト・田中千賀子)
好調な「デッキーズ」は“ノスタルジックフォーク”をテーマに、より細身のライン「ニュースタンダード」を今秋冬からスタートさせる
「ブラッパーズ」の超主力アイテム「アンダースキニー」はジーンズ同様の加工感が持ち味