ワントーンコーディネートは
今秋冬シーズンのトレンドのひとつ。
ダーク系でまとめてモード感をアップ
ここ数シーズン、着実にマーケットで広がりを見せているのが大人のナチュラルテイストのトレンドです。肌触りの良い天然素材を中心に、フレンチカジュアルの要素を取り入れたデザインは、ナチュラルなライフスタイルを推進するエコに通じる時代性ともマッチしているだけに、30代の子育てママを筆頭に幅広い層が着こなしています。コットンチュニックのワンピースに「リーバイス501」を合わせたスタイルが定番ですが、天然素材とゆったりしたデザインというだけでは決して売れていません。スタイルとしてのセンス(デザインやバランス、時代性、こだわりなど)が問われるからで、一過性のトレンド狙いではそれっぽいブランドで終わってしまいます。このジャンルを根付かせてきた「ジャーナルスタンダード」や「スピック&スパン」(ベイクルーズ)に加え、最近では「ノート エ シロンス」や「エボニーアイボリー」(アンビデックス)などがモードっぽいナチュラルテイストのブランドとして注目されています。トレンドから見るか、ライフスタイルから見るか—によってファッションのとらえ方は大きく変わる時代といえます。ちなみに、同トレンドは今秋冬シーズンでは「フォークロア」のスタイルに表現されています。
(有限会社ビジョンクエスト・田中千賀子)
カイハラ㈱三和工場
モノづくりの姿勢が問われるアパレル
ジーンズ業界に携わる方々なら、デニム生地を織る紡績糸にリング糸とオープンエンド糸があるのをご存知だろう。リング糸の製造コストは高く、オープンエンド糸のコストは安い。手触りはリング糸デニムは柔らかく、オープンエンド糸は硬い。当然、高級デニムはリング糸、格安デニムにはオープンエンド糸を使用する。
カイハラの貝原良治会長は「最近のアパレルはリング糸とオープンエンド糸の違いもわからない企画マンが多い」と嘆く。実際にオープンエンド糸デニムを10,000円を越えるジーンズに使用するアパレルが後を絶たない。
物づくりに携わる立場とすれば、安い原価の商品を高く売ることは絶対悪である。個人的には認めたくない。しかし、ブランド戦略としてはある意味で正解である。「安い原価の商材を高く売る」ことはブランドとして当たり前の部分でもある。もっともダメなのは、その原価が高いか安いかも判断する知識もなく、自分たちの都合だけで価格を設定することである。
(ファッションライター・南 充浩)