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そごうが心斎橋店を大丸に売却交渉!!
敗因は地域特性を無視した観念論での店作り

そごうと大丸

2月3日、またまた百貨店業界に激震が走った。そごう百貨店が心斎橋店の売却交渉を大丸と進めていることがわかった。そごう心斎橋店は2005年9月にリニューアルオープンしたばかりだったが、売り上げ低迷が続き、同じく心斎橋店を持つ大丸との店舗売却交渉に入ったのだ。

華々しくリニューアルオープンしたわりには、そごう心斎橋店は来店客数が伸び悩んでいた。平日昼間にフロアがガラガラであるのは想定内としても、平日夜、休日も来店客数は圧倒的に少なかった。さらに驚くべきは、百貨店の花形である地下1階の食品売り場までもが閑古鳥が鳴いていたという。隣の大丸心斎橋店の食品売り場に比べ大いに見劣りしていた。こうした状況では店舗自体を売却するのは当然なのかもしれない。しかしながら、昔も今も心斎橋商店街を行き交う人は多く、また御堂筋を渡ればOPA、さらにはヤングカジュアルのメッカ・アメリカ村とつづき、一方御堂筋にはルイ・ヴィトンやシャネルをはじめとする高級ブランドショップが軒を並べる中心的な立地であり、時代の趨勢とはいえ実に残念である。

そごう心斎橋店失敗の要因はいくつかあるだろうが、品揃えとブランドラインナップが悪かった点に注目したい。リニューアルオープン当初は、40歳代以上のミセスに向けたハイグレードなコンサバブランドを揃えていた。が、ここに大きな問題があった。

まず、ハイグレードな高価格帯を重点的にそろえるという店作りは、東京23区内のみでしか通用しない。これは北海道の丸井今井の経営破たんも同様で、さらにコンサバブランドが主力というラインナップは大阪の地では問題だ。

あるアパレルコンサルタントは「大阪は全国でもっともトラッド、コンサバブランドが弱い地域」と指摘する。東京、横浜、福岡、札幌に比べ大阪は昔から圧倒的に支持が少ない。全国的に大人気のトラッドブランドが大阪店で惨敗したケースは、30年以上前から枚挙にいとまがないという。

そごう心斎橋店がもし、東京・銀座にあれば成功しただろうとも付け加える。

そごう心斎橋店の場合、地域顧客の特性をつかみきれず「本店だからかくあるべし」という観念のみで高価格帯のトラッドブランドをずらりとそろえたことにあるのではとみられる。ただ、百貨店業界の地域マーケティング不足は今に始まったことではない。

東京市場の特性をそのまま当てはめ続けた失策は、北海道の丸井今井、大阪のそごう心斎橋店だけではなく、今後ますます顕在化するだろう。

(ファッションライター 南 充浩)