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アミノ酸とアパレル製品の不思議な関係

アミノ酸とアパレル製品の不思議な関係

第1回)アミノ酸は生命現象の基本単位
1)アミノ酸は体の必需品

私達人間の身体の約60%は水分、残りの約40%は蛋白(たんぱく)質、糖質、脂肪質等で作られています。たんぱく質はそのうちの約20%を占め、毛髪、体内臓器、筋肉、血管、血液、ホルモン、酵素などの基本的な構成要素になっており、その基になっているのがアミノ酸です。

そのアミノ酸のうち人間の体内で合成出来ないため、食事として摂取する必要があるものを必須アミノ酸と言います。「イソロイシン」、「ロイシン」、「メチオニン」、「フェニルアラニン」、「スレオニン」、「トリプトファン」、「バリン」、「リジン」の8種類ですが、これに主として幼児期に不足する準必須アミノ酸である「ヒスチジン」、「アルギニン」を加え、必須アミノ酸を10種類とすることもあるようです。

一方私達の身体の中で通常合成できる非必須アミノ酸としては、アラニン」、「アスパラギン」、「アスパラギン酸」、「システイン」、「グルタミン」、「グルタミン酸」、「グリシン」、「プロリン」、「セリン」、「チロシン」、の10種類です。

アミノ酸が2個以上くっついたものをペプチドといい、内分泌の活動にとっては重要な要素で、ほとんどのホルモンや酵素はぺプチドの状態になっています。

さてたんぱく質は通常アミノ酸が50個程度以上くっついています。また実際には糖質、脂肪質とともに複雑に構成しあって、私達の身体を構成しているわけです。

たんぱく質の吸収はアミノ酸の形か、または単純なペプチドの形でしか吸収されず、有名なプロテインも、基本的にはたんぱく質と考えるべきで、その吸収には多くの時間や多くの酵素が必要だといわれています。

2)アミノ酸の摂取にはコツが必要

私達の身体を構成するたんぱく質は毎日合成と分解を繰り返しています。そのために必要なアミノ酸を摂取するためには毎日の食事が重要です。

一般的に言って動物性たんぱく質は必須アミノ酸が多く、バランスも良い ため、人間に必要なたんぱく質に変換される効率が良いと考えられています。又、植物性たんぱく質にもアミノ酸を多く含むものが多くあります。しかし食品の中には一部必須アミノ酸が不足しているものもありますので、食生活に偏りがある人の場合、サプリメント等で不足分を補う必要があると言われています。

アミノ酸をより効果的に作用させるためには、カルシュウム、ビタミンやミネラル等を合わせて摂取することが大切です。

3)驚くほど幅広いアミノ酸の効能

・免疫力の向上

「アルギニン」にはウイルスなどの病原体を無毒化するというマクロファージを活性化させる作用があり、「グルタミン」には免疫細胞を発育・増殖させる作用があると言われています。人間の免疫力は体内に入ってきたウイルスを免疫細胞が攻撃することにより発現します。しかし体力が低下すると免疫力が低下し、病気にかかったり、病気の回復が遅れたりします。

そのため免疫力を増強するのにはアミノ酸の力を借りるというわけです。

・体力の増進

「ロイシン」、「イソロイシン」、「バリン」は筋肉内でエネルギー源として作用し、傷ついた筋肉を修復し、筋肉痛のもととなる乳酸の発生を抑制する作用があります。これらアミノ酸は分岐鎖アミノ酸と呼ばれ、スポーツ時のサプリメントとして使用されています。

・集中力の向上

「チェロシン」、「アルギニン」、「フェニルアラニン」、「イソロイシン」、「グルタミン」には脳の働きを活性化させ、集中力の向上に効果があるようです。又、脳に対する情報伝達を円滑化したり、記憶を長持ちさせたりする働きもあると言われています。特に「チェロシン」は脳の神経伝達物質であるドパーミンの原料であり、脳の働きを活性化させ集中力を高めると言われています。

・脂肪燃焼の促進

「リジン」、「プロニン」、「アラニン」、「アルギニン」は脂肪分解酵素のリパーゼを活性化し、血中の遊離脂肪酸を増加させます。適度な運動をすることにより血中の脂肪を効率よく燃焼させるため、ダイエットには効果があるようです。通常体内の脂肪を燃焼させるには多少の時間がかかり、例えばウォーキングでは有酸素運動を約20分続けることにより、体内の脂肪が燃焼を始めます。

・肌再生力の向上

「プロニン」、「アルギニン」、「システイン」、「オルニチン」はコラーゲンを構成しており、肌の新陳代謝を高め、より効果的にお肌を保湿します。又、これらのアミノ酸は紫外線の刺激で発生するシミやそばかすのもとであるメラニンの過剰生成をおさえ、お肌の老化やくすみの原因と言われている活性酸素を除去する働きがあると考えられています。

・肝機能の補助

「グルタミン」、「アラニン」にはアルコールを分解する機能を促進する作用があると考えられています。又、肝細胞再生を促進するためのエネルギー源としても利用されており、一般の人がかかりやすい脂肪肝を修復する作用があります。

・糖尿病予防

「アルギニン」、「アスパラギン」、「ロイシン」、「イソロイシン」はすい臓から分泌されるインシュリンの働きを高めることによって、血糖値を高め、糖尿病の改善に貢献すると言われています。特に「アルギニン」は糖化を抑止する作用、抗酸化作用等により糖尿病合併症を予防、改善します。

・生活習慣病予防

「アルギニン」は身体の中に一酸化窒素を生成させます。一酸化窒素は血管を拡張し、血液の凝固を防ぎ、血液の流れを良くし、動脈硬化を防ぐと考えられています。従って「アルギニン」は一酸化窒素を生成させ、高血圧、痴呆、骨粗しょう症、胃潰瘍、肝障害等の生活習慣病を改善・予防すると言われています。

・毛髪補修効果

「システイン」、「アルギニン」は毛髪の主成分であるケラチンという物質を構成するアミノ酸です。最近販売されているアミノ酸配合のシャンプーは、通常の合成製剤のシャンプーよりも皮膚に対する影響が少なく、肌を乾燥させ難い性質があると考えられています。

以上やや詳しく、アミノ酸と人体との基本的な関係を説明いたしました。次回は、この様な様々なアミノ酸が我々の生活の中で、具体的にどのように利用されているのかを述べて見ます。

一口メモ #1  アミノ酸の定義と由来のなぞ

アミノ酸とは、化学理論の分野では、アミノ基(-NH2)とカルボキシル基(―COOH)の両方の分子構造を持つ有機化合物の総称である。一方今回の記事のように、生化学の分野などの場合には、特に具体的に生命体のたんぱく質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸」のことを指す。細胞の成分として身体のほとんどの部分に必要なたんぱく質は、このアミノ酸が多数結合して出来ていると考えてよい。数十億年の昔、無生物だった地球の海で、何かのきっかけで分子同士が結合して、ごく原始的なたんぱく質が合成され、有機体としての動植物に進化して言ったと考えられている。無機質の鉱物や水の成分などが、化学的な変化や落雷などのショックで微生物などに突然に変化したという説のほか、隕石に乗って他の天体から飛来したという学説もあるなど、その起源はまだなぞに包まれている。生物体の根幹を成すアミノ酸には20種類が存在することが知られている。しかし残念ながら体内だけではで合成できないアミノ酸もあり、ヒトは食物などからそれを摂取しなければならないのだ。しかもこのアミノ酸は酸性とアルカリ性の両方の性質を兼ね備えているので、常に中性に近い状態を保ち易いという人体には宿命的に好都合な性質を持っている。

体内で合成できないアミノ酸  (人間にとっての)「必須」アミノ酸

イソロイシン ロイシン メチオニン フェニルアラニン スレオニン
トリプトファン バリン リジン (ヒスチジン) (アルギニン)

体内で合成できるアミノ酸  (人間にとっての)「非必須」アミノ酸

アラニン アスパラギン アスパラギン酸 システイン グルタミン
グルタミン酸 グリシン プロリン セリン チロシン

(執筆 西郷久忠)

第2回に続きます