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苦悩する中国の海運、港湾業界
アパレル輸出にも逆風の世界不況

苦悩する中国の海運、港湾業界

世界的な金融危機が中国のアパレル輸出にも影響を与え始めている。10月に行われた中国港口協会の会議では今年度の上海港からの輸出コンテナ取扱い量は3,000万ケース(TEU)以下の低水準に落ち込み、次年度2009年はさらに下降するとも予測している。すでに海上運賃相場も下落を始め、一説には欧州までのコンテナ当たりの運賃相場は従来の1,000米ドルから200~300米ドルにまでダウンしたとの極端な情報もあるようだ。(大阪輸出入組合による情報) 他の深圳、大連なども同様の傾向だ。

 その背景にはアパレル製品輸出の伸び悩みもある。9月の中国からの繊維衣類の輸出金額は121億米ドル換算と昨年対比3.2%の下落だ。欧米、日本など主要仕向け国の消費景気にも大きな暗雲が立ち込め、事態は深刻化する様相だ。中国政府も慌てて輸出還付率の引き上げを発表した。最近までは繊維製品などの労働集約型産業からITなどハイテク産業へのシフトを加速させる処置としての同施策であったのだが、繊維製品などの分野で失業者の急速な増大などが、再び繊維などへの優遇復活の引き金となったわけだ。

しかし中国のアパレル製品が今後も元気よく成長できると考える人は少ないようだ。中国国内の人件費の上昇傾向、人民元の為替レートの不利予測、消費国でのエコロジーやフェアートレード(現場労働者の賃金処遇や作業環境の安全性の確保などの要件を満たす条件、H&M社の規範が有名)など中国のアパレル輸出にはさらなる多くのハードルが迫っている。上海港は波静かな良港だが、一歩外洋へ出るとそこは荒波のようだ。

注; (TEU) 20フィートコンテナ換算量