オーガニックコットンの将来性 純正性とビジネスのはざ間
「オーガニックコットン」の国際的認証基準を確立する動きが活発だ。綿花栽培の農地を無農薬、化学肥料なしの状態で3年以上経過させ、栽培にも当然農薬、化学(ケミカル)肥料を使わないこと、さらには糸工程以降の染色段階などでも化学物質を使わないことが「純正」のオーガニック綿の条件だ。現在約2,000万トンの世界綿花栽培量の中で、その量は約6万トン(米国調査)と0.3%に過ぎない。しかし年々約50%の伸びを示し、米国など先進国の消費者層の「環境エコマインド」にマッチする商品として将来性が大きいと見られている。原産国のトルコやインド、エジプトでの取り組みも活発化している。
しかし課題も多い。コストが高いことはさておき、その綿花や糸、また織物が必要な条件を満たしているかどうかの検証が難しい点だ。日本のJOCA(日本オーガニック綿協会)を含め米、英、独など国際的な認証基準作り作業が始まったようだ。また100%オーガニック綿ではなく例えば10%の混紡であっても確かに部分的には地球環境に負荷をかけていないという満足感はある点がややこしい。
このように生産国での厳密な基準合格性の審査(トレーサビリティ)や混紡または交織(編)の表示の課題、天然染料による染色色相の課題など、コスト性、生産性と純粋の理念とのはざ間で「線引き」を迫られる
時期にさしかかったとも言える。
そんな中、日本におけるオーガニックコットンのリーダー企業大正紡は四国の馬渕繊維と組んで国産の純正のオーガニック綿花の栽培を始めている。長い間忘れられていた綿花の栽培が、ビジネスとして日本の農地で復活したとの感慨にふけることも出来るようだ。