ブルーデニムをカラーに染変える新技術
レーザー加工との組み合わせで実現
豊和
update: 2012/07/25
国内洗い加工最大手の豊和(本社・岡山県児島)は、7月18日から3日間、本社にて洗い加工技術の展示会を開催。この展示会は昨年8月に初めて開催し、今年で2回目となる。
今回のメインは、ブルーデニムをカラーに染変える製品染めの新技術だ。これは製品を脱色しながら同時にスレンで染めるという技法で、レーザー加工技術を組み合わせることによって豊和独特の鮮やかなカラーを実現することに成功した。同社の田代豊雄社長は「この発色の良さは、当社ならではの技術力。開発するまでかなりの時間を要した」という。ブルーデニムの染変えが可能となったことで、ジーンズブランドは在庫リスクを減らすことができる。また、すべてブルーデニムで縫製しておけば、需要やトレンドに応じて色を染変えることができるので製造ロットもまとまりやすくなるという利点もある。
このほか、昨年導入したレーザー加工機による加工物や、今年1月に買収した北米の洗い加工場デニムテックでの試作品なども展示した。
また、洗い加工以外に、同社が進める製品サンプルも展示されており、ホールガーメントによるニットウエアと、手作業で作るレザーバッグ類・革小物なども披露した。こちらの製品はまだ流通しておらず、今後、取引先を積極的に開拓する考えだ。
(ファッションライター 南充浩)