MENU
TOP > 業界ニュース > 帝人グループ 役員懇親会 新中期計画が順調な滑り出し

帝人グループ 役員懇親会
新中期計画が順調な滑り出し

update: 2017/11/29

《企業レポート》

会の冒頭、挨拶に臨む鈴木純社長

会の冒頭、挨拶に臨む鈴木純社長

帝人グループの役員懇親会が11月27日、大阪市内で開催された。会の冒頭、鈴木純(すずき・じゅん)代表取締役社長執行役員CEOが挨拶に立ち、「2017年は今年2月に発表した中期経営計画の初年度として、順調に滑り出した」と新中計の進捗状況を説明した。また来年、創立100周年を迎えるにあたり、「事業ポートフォリオをダイナミックに変えるその起点にしたい」と抱負を語った。

10年後を見据え、新規事業の収益構造の確立目指す

同グループは、今年2017年2月6日、2017年から2019年までの新しい3カ年計画「中期経営計画2017-2019~ALWAYS EVOLVING~」を発表した。ROE10%以上、営業利益ROIC(営業利益÷投下資本)8%以上、EBITDA(利払い前税引前減価償却前利益)1,200億円超、投入資源3,000億円(3年間の累計)、配当性向は当期純利益30%という数値目標を掲げている。

帝人、2018年3月期 第2四半期 財務諸表(表1)

帝人、2018年3月期
第2四半期 財務諸表(表1)

今期の業績推移について、鈴木社長は「2017年は今年2月に発表した中期経営計画の初年度として、順調に滑り出した。既存事業の成長戦略で稼ぎ、発展戦略により、新たな価値の創造を通じたコアビジネスの確立に注力しているところだ」と説明。その上で、「特に将来の高収益事業を創出する発展戦略は、たいへん重要だ」と語った。「10年後には、マテリアル事業(マテリアル、繊維、複合成形材料)とヘルスケア事業を2本の柱として、ITがそれを支え、今はまだ利益貢献していない新しい事業が収益の柱となっているように、事業ポートフォリオをダイナミックに変えていくことを推進していきたい」(鈴木社長)。

来年は帝人グループにとって創立100周年という大きな節目を迎える。「上場企業で100年を超えるのは全体の約10%に過ぎないと聞く。100周年を迎えられることは誇らしいと考えている」と鈴木社長。今後は「科学の可能性を広げていきたい。人と人のつながりや、サービスや仕組みに対してまでも科学の解釈を広げていきたい。来年の100周年をその起点にしたいと考えている」と来年へ向けた抱負を語った。

第2四半期決算は増収増益に

2018年3月期の第2四半期決算は、連結売上高が4,046億円(14.6%増)、営業利益が375億円(39.0%増)、経常利益が379億円(42.2%増)で、増収・増益を達成した。部門別では、マテリアル事業が2ケタの増収だったほか、「繊維・製品事業」が1,401億円(0.4%増)とほぼ前年同期比並みだった。ファッション用素材は苦戦したが、欧米向けのスポーツ・アウトドアが好調を持続した。

通期の業績は、連結売上高が8,500億円(14.7%増)、営業利益が680億円(20.3%増)、経常利益が680億円(21.6%増)で、2ケタ増の増収増益を計画する。当初予測より、売上高は微減するが、利益が上振れする見込みだ。

(樋口尚平)

ビッグジョン ダンス ウィズ ドラゴン ゴールドウイン ミズノ株式会社 ドミンゴ シマセイキ かまだプリント株式会社 シキボウ ペガサス 株式会社デサント 豊和株式会社