財務分析レポート
バロックジャパンリミテッドが上場
通期では増収増益を目指す
update: 2016/11/02
BAROQUE JAPAN LIMITED (バロックジャパンリミテッド)が11月1日、東証一部に上場した。同時に、2017年1月期の通期見通し、および第2四半期の実績を公表した。第2四半期(上期)決算は増収減益だったが、通期では増収増益を目指す(別表参照)。
第2四半期は増収減益に
第2四半期(上期=2-7月)決算は、増収減益だった。既存店は苦戦傾向だったが、前年度に引き続き新規出店が順調に進み、ECやアウトレットも好調で増収に貢献した。期末の店舗数は国内が353店舗(直営260店、FC93店)、海外は8店舗(すべてFC)で、計361店舗になった。合弁会社の中国小売事業における店舗数は158店舗に拡大した。
販管費率は低下したが、売上高総利益率(粗利益率)も低下したため、利益も減益になった。粗利率は56%、前年比が開示されていないため増減率は不明だが、商品回転率は5.1回転、交差比率が289.2と高い水準にある。
自己資本比率が19.9%と低いため、回転率も高い。そのため、ROEの数値も高くなっている。有利子負債が123億1,900万円あり、D/Eレシオも2.1倍と高い値になっている。損益計算書──前売りは比較的安定しているが、貸借対照表──財務面の改善が必要である。
通期(2017年1月期)は、増収増益を目指している(表2参照)。連結売上高728億円のうち、国内が658億800万円(4.6%増)、国外が70億3,500万円(20.1%増)の計画だ。出店計画は36店舗、また、ECチャネルでは、70億8,100万円(7.6%増)を目指す。
ちなみに前期(2016年1月期)は65億7,900万円(3.8%増)で、着実に売上規模が拡大している。また、国内の専門店向けの卸売上およびブランドライセンス事業によるロイヤルティー収入などの28億8,100万円(1.6%増)も見込んでいる。
海外売上高は前期(2016年1月期)が58億6,000万円(53.1%増)と急成長している。今期も前述の通り、2ケタ増を計画する。通期では、上海の現地法人──中国の合弁事業に関する店舗数は197店舗(61増)を計画している。
(樋口尚平)