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財務分析レポート
ジーンズメイト、2017年2月期 第2四半期決算
微増収するも、損失を計上

update: 2016/10/03

ジーンズメイト、2017年2月期 第2四半期 財務諸表

ジーンズメイト、2017年2月期
第2四半期 財務諸表

ジーンズメイトの2017年2月期第2四半期(上期3-8月)決算は、既存店で増収するなど微増収を達成したが、在庫の処理などを行ったため売上高総利益率(粗利率)が低下した影響もあり、損失を計上するに至った。店舗など固定資産の減損損失を特別損失に計上した影響で、四半期損失の額が増加した。

通期見通しを下方修正

既存店ベースの売上高は前年同期比2.5%増と堅調だったほか、既存店客数も同2.3%増と増加した。しかし、在庫処分を積極的に進めた影響で、粗利率が1.0ポイント減少した。その影響で、営業・経常の各段階で損失を計上するに至った。粗利率は商品構成の改善や、提案力の強化により、49.0%にまで高める計画だったが、在庫処理を優先したため低い数値になった(別表参照)。

店頭ではMA‐1タイプの羽織りものや、キャラクターとのコラボTシャツ、専門学校生からデザインを募ったTシャツデザインコンテストで商品化した商材などが好調に推移した。概してトップスの企画は好評だったが、5ポケットを中心とした定番のボトムス類が苦戦した。

期末の店舗数は93店。「Blue Standard」を2店出店し、「JEANS MATE」2店と「ワケあり本舗」1店を閉店した。

「OUTDOOR PRODUCTS」ブランドのライセンス品を展開

通期見通しは下方修正しているが、売上高については事業譲渡や通販サイトへの出店など、当初計画にない施策で5.2%増の増収を見込んでいる。

10月1日から、伊藤忠商事がブランドを保持する「OUTDOOR PRODUCTS」ショップの独占フランチャイズ権を取得し、店舗の運営を開始した。対象店舗は既存店5店および「ZOZOTOWN」。また9月30日、同ブランドのアパレル品のライセンス契約も新たに締結した。2017年春夏シーズンから、同ブランドのライセンスウエアを、同ブランドの既存店や同社の既存店で販売する計画だ。

損失計上が常態化している同社だが、財務面はそれほど悪くない。有利子負債の計上がないし、手元流動性資金(いわゆる現金および現金同等物)も潤沢で、投資資金に不足はない。「OUTDOOR PRODUCTS」ブランドのライセンス展開は、トップライン=売上高の回復の一手であることは間違いないが、本業の店舗改善──中でも70店舗を擁する主力の「JEANS MATE」のテコ入れが喫緊の課題だろう。業容拡大・回復のための投資が必要だと考えられる。

(樋口尚平)

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