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財務分析レポート
グンゼ、2016年3月期 連結決算
減収するも、アパレルが貢献し増益に

update: 2016/05/23

グンゼ、2016年3月期 財務諸表(表1)

グンゼ、2016年3月期
財務諸表(表1)

グンゼの2016年3月期連結決算は、「機能ソリューション」部門の減が影響して減収するも、「アパレル」部門などの貢献で増益を達成した。売上高総利益率(粗利率)も1.1ポイント改善して、24.9%になった。

インナービジネスが堅調に推移

「アパレル」ビジネスは構造改革が終了し、収益に貢献し始めた。売上高は681億円(0.8%増)、営業利益が22億円(49.7%増)と堅調な推移だった。インナーでは、「快適工房」「YG」「ボディワイルド」「キレイラボ」などの主要ブランドのリニューアル効果が表れた。レッグも増収を達成したほか、アウトレットの売り上げも貢献した。

肌着・レッグの売上高内訳は、インナーが360億円(前年比99%)、レッグが210億円(同106%)、計570億円(同101%)。レッグ関連が貢献した。児玉和 代表取締役社長は、「アパレルビジネスは、底を打ったことは間違いないと思う」と手応えを感じている。レッグでは靴下以外の新製品が新しいニーズを取り込みつつあると見ている。直販では、ウェブ販売や、8店に増えたアウトレットなどが今後の期待分野だ。

グンゼ、2016年3月期 部門別売上高(表2)

グンゼ、2016年3月期
部門別売上高(表2)

今年4月に、ジーンズカジュアルチェーンの「dan」(ダン)を子会社化した。「すぐに自社品を売るわけではないが、今後の相乗効果に期待している」(児玉社長)そうで、SPA的な観点を持つ狙いもあるようだ。また、若年層への訴求力が下がっている同社の肌着ビジネスにおいて、20-30代をターゲットにする「dan」の経営資源がプラスに働くのではという期待感もある。

財務面は安定している。商品回転率は3.4と前年並み。資本回転率もほぼ前年並みである。流動性がやや低下しているが、安定した数値である。当期純利益が損失に転じたが、為替の影響や中国工場の評価損を特別損失として計上したことが要因だ。キャッシュフローには影響がないという。

通期は増収増益の見通し。メディカル向けの新しい肌着「メディキュア」も重点商材の1つだ。アパレル事業の通期見通しは、売上高713億円(4.6%増)、営業利益24億円(7.5%増)。今期も増収増益を計画している。

(樋口尚平)

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